Arashiyama Fireworks Display Lasting Only 5 Minutes

The Arashiyama Fireworks Display was held in the scenic Arashiyama district of Kyoto on 28 & 29 September 2024.

photo equipment : PENTAX K-1 Mark II + HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR
6.4 sec, F11, ISO 200, 105mm, 3800k

わずか5分間の花火大会では残念。
嵐山は、2021年度にライトアップイベント「 花灯路(はなとうろ) 」が終了し、夜の観光資源を失った。
以来、行政は夜の観光資源施策を実施していない。
半年後に大阪・関西万博が開催される段階になっても京都は夜の観光資源施策を検討すらしていない。

京都における観光振興の観点から、夜間の観光機会が限られている現状は、大きな課題と言えます。観光客の満足度向上を図るには、日中に限られた観光資源を夜間まで拡大する必要があります。特に、京都の美しい景観や歴史的な建造物が夜のライトアップで一層魅力を増すことは多くの観光客にとって魅力的です。

その中でも、嵐山花火大会の時間延長は、夜の京都を楽しむための重要な施策となり得ます。夜間の観光を楽しむための魅力的なイベントへとグレードアップすることで、嵐山観光の幅が広がるでしょう。
さらには、夜間の観光が充実することで、地域全体の経済活性化や観光客の滞在時間の延長、ひいては観光収入の増加にも繋がると期待されます。

京都の観光産業がさらに発展するためには、こうした夜間観光の充実が不可欠であり、行政や企業が一丸となって取り組むべき課題です。

A five-minute fireworks display is disappointing.
Arashiyama lost its nighttime tourism resource in fiscal year 2021 when the light-up event ‘Hanatouro’ ended. Since then, the local government has not implemented any measures for nighttime tourism resources. Even with the Osaka-Kansai Expo set to take place in six months, Kyoto has not even considered any plans for nighttime tourism resources.

From the perspective of promoting tourism in Kyoto, the limited opportunities for nighttime tourism remain a significant challenge. To improve visitor satisfaction, it is essential to extend the city’s daytime attractions into the evening. Kyoto’s beautiful landscapes and historic buildings become even more captivating when illuminated at night, offering a unique appeal to many tourists.

Among the possible solutions, extending the duration of the Arashiyama fireworks display could be a vital step toward enhancing the experience of nighttime tourism in Kyoto. By upgrading it into a more engaging event, the scope of Arashiyama tourism would expand.
Furthermore, the enrichment of nighttime tourism is expected to contribute to the overall economic revitalization of the region, extend the stay of tourists, and ultimately increase tourism revenue.

For Kyoto’s tourism industry to thrive further, the enhancement of nighttime tourism is essential, and this is a challenge that both the government and businesses must address together.

撮影者プロフィール

京都写真家 武蔵

1998年シンガポール駐在員時代に写真を始め、以来20年以上。京都をこよなく愛し、海外でも作品を展示。国際的視点で活動する写真家。光と影が織りなす瞬間に心を寄せ、普遍的な美の記録に取り組んでいます。

活動の中心は、インバウンド観光の急増などで悪影響を及ぼしている京都の景観を記録保存することに焦点を当てています。風景や人物などジャンルを越えて、被写体の「らしさ」とその瞬間の空気感を大切にしています。訪日外国人向けの撮影や、国内外での展示、文化交流事業への参加など、写真を通じた国際的な表現活動にも力を入れています。


2008年日本写真家協会(JPS)展 入選(プロ写真家への登竜門)

入選作品「祇園雪花」

主な活動内容
・風景撮影
・観光地や伝統文化の撮影
・ポートレート撮影
・商品撮影
・展覧会への参加

使用機材
Canon EOS R6 / その他レンズ各種

展示・掲載実績(一例)
・海外展示:米国 国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター主催イベント /在ニューヨーク日本国総領事館主催桜祭り

・集英社 女性誌「éclat」2012年4月号「京都・奈良 桜の絶景めぐり」に掲載 

・パーフェクトポーションズ フォーシーズンズのカタログに掲載 

・海外向けインバウンドプロモーション用写真提供 

京都を撮り続けて20年以上。

光と影の中にたたずむ町家の軒先、静けさに包まれた早朝の石畳、そして暮らしの匂いが残る裏路地の風景。

観光パンフレットに載る“京都らしさ”ではなく、
そこに生きる人の営みと、時を重ねてきた空気―

そうした“ほんまもんの京都”を記録し、伝えていくことが、私の写真家としての使命。

しかし、その京都が、いま静かに壊されつつあります。

京都の町家は、風景ではなく生活そのもの

簡易宿所という名のビジネスによって、“暮らしの記憶”ごと売り飛ばされていく。

観光は京都を支える大きな産業です。それは間違いありません。
しかし、その観光が、「住む人のための京都」から、「見せ物としての京都」へと変質させてしまったのなら、それはもはや文化破壊です。

私が撮りたいのは、“観光地”ではない。
人が暮らし、集い、語らう「生きた京都」。

私はこれからも、京都を撮り続けます。
まだ残された“ほんまもんの京都”を、記録し、伝えていくために。
そして願わくば、「観光よりも、暮らしが主役のまち」に戻れるよう、少しでも力になりたい。

京都は、見るものではなく、生きる場所。

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