Matsumura Shina – Exhibition 2025 – KG+

The “Matsumura Shina – Exhibition 2025 – KG+” is currently being held on the 8th floor of THE GATE HOTEL Kyoto Takasegawa from April 26 to May 5.

The title of this exhibition is “piece of cake.” It is a slang expression meaning “a piece of cake” or “something easy.”
In a world where difficulties in living are often talked about, the exhibition conveys the hope that the choices that allow individuals to feel comfortable should be easy, unimpeded by others, and free from being neglected or ridiculed.

この展覧会のタイトルは『piece of cake』。「朝飯前」「容易」といった意味合いのスラングである。 何かと生きづらさが取り沙汰される世の中ではあるが、自らが心地よくいられる選択は、誰かに阻まれたり、蔑ろにされたり、あざけられることなく、たやすくあってほしい、あるべきだという思いを込めているそうだ。

“KG+” is an open-call art festival that started in 2013 as a satellite event of the international photography festival “KYOTOGRAPHIE Kyoto International Photography Festival,” held every spring in Kyoto. Its aim is to discover and support emerging artists and curators, attracting a diverse range of creators from both Japan and abroad.

​「KG+(ケージープラス)」は、京都で毎年春に開催される国際写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」のサテライトイベントとして、2013年にスタートした公募型のアートフェスティバルです。​新進気鋭のアーティストやキュレーターの発掘と支援を目的とし、国内外から多様な表現者が参加しています。 ​

■Official Website


Profile of Ms Matsumura Shina

She began her creative career in 2007 with web and DTP design.
After submitting a hobby photograph to Sha Girl Vol.3, she was invited to pursue photography professionally, leading to regular assignments in Kyoto.
She handled photography for WEB Seigensha Magazine and the 2015 book Living in Ajiki Alley, establishing Kyoto as her base.
Currently, she works in photography and print design, run the design and photography school torico.camera, and lecture on “Design and Photography” at Kyoto University of the Arts and various events.

2007年からWebデザインとDTPデザインに従事。趣味で撮った写真が雑誌『写ガール Vol.3』に掲載されたことをきっかけにカメラマンとして活動を開始し、京都での撮影を始める。
京都の出版社・青幻舎のWEBマガジンや、2015年発行の書籍『あじき路地で暮らす。』の撮影を担当し、京都を拠点に本格的な活動を展開。
現在は、Webや書籍の撮影、紙媒体のデザイン、デザインとカメラの教室「torico.camera」を主宰し、京都芸術デザイン専門学校の非常勤講師も務める。イベントや大学で「デザインと写真」に関する講義も行っている。

■Matsumura Shina Official Website:https://torico-camera.com/


The photos featured were taken by Ricoh GR at THE GATE HOTEL Kyoto Takasegawa, the venue for the exhibition.
掲載写真は展示会の会場であるTHE GATE HOTEL 京都高瀬川でRicoh
GRで撮影したものです。

撮影者プロフィール

京都写真家 武蔵

1998年シンガポール駐在員時代に写真を始め、以来20年以上。京都をこよなく愛し、海外でも作品を展示。国際的視点で活動する写真家。光と影が織りなす瞬間に心を寄せ、普遍的な美の記録に取り組んでいます。

活動の中心は、インバウンド観光の急増などで悪影響を及ぼしている京都の景観を記録保存することに焦点を当てています。風景や人物などジャンルを越えて、被写体の「らしさ」とその瞬間の空気感を大切にしています。訪日外国人向けの撮影や、国内外での展示、文化交流事業への参加など、写真を通じた国際的な表現活動にも力を入れています。


2008年日本写真家協会(JPS)展 入選(プロ写真家への登竜門)

入選作品「祇園雪花」

主な活動内容
・風景撮影
・観光地や伝統文化の撮影
・ポートレート撮影
・商品撮影
・展覧会への参加

使用機材
Canon EOS R6 / その他レンズ各種

展示・掲載実績(一例)
・海外展示:米国 国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター主催イベント /在ニューヨーク日本国総領事館主催桜祭り

・集英社 女性誌「éclat」2012年4月号「京都・奈良 桜の絶景めぐり」に掲載 

・パーフェクトポーションズ フォーシーズンズのカタログに掲載 

・海外向けインバウンドプロモーション用写真提供 

京都を撮り続けて20年以上。

光と影の中にたたずむ町家の軒先、静けさに包まれた早朝の石畳、そして暮らしの匂いが残る裏路地の風景。

観光パンフレットに載る“京都らしさ”ではなく、
そこに生きる人の営みと、時を重ねてきた空気―

そうした“ほんまもんの京都”を記録し、伝えていくことが、私の写真家としての使命。

しかし、その京都が、いま静かに壊されつつあります。

京都の町家は、風景ではなく生活そのもの

簡易宿所という名のビジネスによって、“暮らしの記憶”ごと売り飛ばされていく。

観光は京都を支える大きな産業です。それは間違いありません。
しかし、その観光が、「住む人のための京都」から、「見せ物としての京都」へと変質させてしまったのなら、それはもはや文化破壊です。

私が撮りたいのは、“観光地”ではない。
人が暮らし、集い、語らう「生きた京都」。

私はこれからも、京都を撮り続けます。
まだ残された“ほんまもんの京都”を、記録し、伝えていくために。
そして願わくば、「観光よりも、暮らしが主役のまち」に戻れるよう、少しでも力になりたい。

京都は、見るものではなく、生きる場所。

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