The Illusion and Reality of Kyoto

京都の町を南北に貫く「新京極通」。アーケードの屋根に覆われたこの賑やかな通りは、古都のなかでもひときわ特異な履歴を歩んできた場所です。

昭和の高度成長期を迎えると、新京極は「修学旅行生の街」へと姿を変えます。八ツ橋や新京極煎餅の甘い香りが漂い、木刀やキーホルダーを手に取る中高校生たちの歓声がアーケードに響き渡る——多くの日本人にとっての「思い出の京都」が、ここに形作られました。

しかし、この急速なグローバル化と観光客の集中は、街に新たな光と影をもたらしています。

多国籍な熱気が街を潤す一方で、食べ歩きによるゴミの散乱や、スーツケースを引く人々で埋まるアーケードの著しい混雑、さらには生活道路としての歩行のしづらさなど、観光公害や環境負荷の側面も色濃くなりました。古くからの個人商店が姿を消し、チェーン店や訪日客向け店舗へ置き換わっていく光景は、観光都市・京都が抱えるオーバーツーリズムの歪みを象徴しているかのようです。

撮影機材:Leica SL2 + APO-LANTHAR 50mm F3.5 Type II VM

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