家族信託契約
本人が認知症などで意思判断能力を失うと、名義が本人のままになっている財産は凍結されます。しかし、「家族信託」で名義を信頼できる家族にしておくことでそれを回避できます。
「家族信託」という聞き慣れない言葉ですが、信頼できる家族同士が行う信託契約のことを言います。
財産を持つ人が、老後や介護に必要な資金(不動産含む)の管理を信頼できる家族に託し、本人のために管理・処分を任せる制度です。
認知症が発症し相続が発生した場合、「家族信託」で財産管理を任せた特定の財産(お金、自宅、マンション、株など)については受託者に管理・処分が任されます。
家族信託のメリット
1.認知症対策
家族信託で財産を子どもの名義に変更しておけば、財産管理を受託者の子どもが行うことができます。
2.贈与税がかからない
家族信託で預金や不動産を家族信託で子どもの名義に変えても、贈与税がかかりません。
3.世代をつなぐ財産承継
家族信託を使えば、夫→妻→子ども→孫まで契約でつなぐことができます。
4.運営コストが安い
家族信託は、成年後見制度のように家庭裁判所が介入して専門家への支払いコストが発生しないように、運営することができます。