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入社5か月でも「家族滞在ビザ」は取れる?扶養能力の判断基準と立証のポイント

日本で働く外国人の方が海外から家族(配偶者や子ども)を呼び寄せる際、あるいは日本国内でビザを変更する際に重要となるのが「家族滞在ビザ」です。
申請において最も厳しく審査されるポイントの一つが、呼び寄せる側(扶養者)の「扶養能力(経費支弁能力)」です。
特に、「転職や就職をしてからまだ5か月しか経っていない」という場合、「入社して日が浅くても許可は下りるのだろうか?」と不安に思われる方も少なくありません。
結論から申し上げますと、入社5か月であっても、適切な書類で今後の継続的な収入を立証できれば、十分に扶養能力を認められる可能性はあります。
本記事では、入社間もない時期における家族滞在ビザの審査基準と、許可を引き寄せるための立証ノウハウについて分かりやすく解説します。
1. 入社5か月時点の申請で出入国在留管理局が見るポイント
家族滞在ビザの審査において、入国管理局(出入国在留管理局)は単に「過去の収入実績」だけを見ているわけではありません。「今後、家族を養いながら日本で安定して生活していけるか」という将来的な継続性を総合的に判断します。
入社5か月の場合、直近年度の「課税証明書・納税証明書」には現在の会社での給与が十分に反映されていない(あるいは前職の収入しか載っていない、新卒のため未課税である)状態です。
そのため、審査官は主に以下の2点を重視して審査を行います。
- 収入額の妥当性:現在の月給で、世帯(扶養者+家族)の生活費を十分に賄えるか
- 雇用の継続性・安定性:試用期間を終え、今後も長期的に雇用が続く見込みがあるか
2. 扶養能力として求められる「収入の目安」
法律上、「年収〇〇万円以上」という明確な数値基準が定められているわけではありません。しかし、実務上の一般的な審査基準としては、以下の月収・年収が一つの目安となります。
| 呼び寄せる対象(被扶養者) | 月収の目安 | 想定年収換算 |
| 配偶者のみ(1人) | 月給 20万円〜22万円以上 | 約250万〜300万円以上 |
| 配偶者 + 子1人(2人) | 月給 25万円以上 | 約300万〜350万円以上 |
※居住地域の家賃水準(都心部か地方か)や、住居手当・家族手当などの諸手当の有無、現在の預貯金状況によっても総合的に考慮されます。
3. 入社5か月で扶養能力を証明するための「必須・補強書類」
前年の課税証明書だけでは現在の収入証明として不十分となるため、現在の勤務先での実績や労働条件を裏付ける資料を主体的に準備・提出する必要があります。
① 基本的に提出すべき書類
- 労働条件通知書 または 雇用契約書のコピー
- 給料、雇用形態(正社員など)、契約期間の定め(無期雇用か等)が記載されているもの。
- 直近5か月分の給与明細書のコピー
- 採用時の条件通りに、実際に給与が支払われている実績を示します。
- 給料が振り込まれている通帳のコピー
- 給与振込の事実と、口座の残高状況を確認してもらうために提出します。
② 許可率を格段に高める「補強書類」
- 在職証明書
- 試用期間が終了し、本採用へ移行した旨が明記されていると審査上非常に有利になります。
- 会社発行の「年収見込証明書」
- 今後1年間の見込み支給額(基本給+想定賞与など)を会社側に証明してもらう書類です。
- 預貯金口座の残高証明書
- 月収が目安ラインギリギリである場合、一定の預貯金(数十万〜100万円以上等)を示すことで、万が一の際の生活維持能力を補強できます。
4. 申請にあたって注意すべき実務上の注意点
(1)試用期間中の申請リスク
多くの企業では入社後3か月〜6か月の「試用期間」が設定されています。試用期間中に申請を行うと、入管から「まだ雇用が確定していない(本採用されないリスクがある)」とみなされ、審査が慎重になる傾向があります。
可能であれば、試用期間が明け、正式に本採用となった直後(まさに入社5〜6か月目のタイミング)に申請を行うのが安全です。
(2)「理由書(説明書)」の添付が効果的
入社5か月のため前年の課税証明書では現在の収入を証明できない理由と、現在の給与スペック・今後の年間想定収入、生活費の試算などを分かりやすくまとめた「理由書(理由説明書)」を添えて申請することをおすすめします。審査官の理解を助け、スムーズな審査につながります。
5. まとめ:丁寧な立証で家族との生活をスタートさせましょう
入社して5か月というタイミングは、書類の整え方によって許可・不許可の明暗が分かれやすい時期と言えます。
「まだ入社して日が浅いから…」と諦める必要はありませんが、一般的な必要書類を提出するだけでは言葉足らず(説明不足)になりがちです。現在の雇用条件や将来の安定性を客観的な資料でロジカルに証明することが成功の鍵となります。
「自社・ご自身の状況で扶養能力が認められるか不安」「提出書類の組み立て方に悩んでいる」という方は、ぜひ一度国際業務専門の行政書士にご相談ください。
